丁寧に病歴を聞き、顔色(目・匂い)、舌、脈、おなかの診察、足をちゃんと診る。
それを済ませて、はじめて、胃カメラだのなんの、に進むべきだと考えています。
答えは「患者さんのからだ」にあり。いくら「パソコン画面」を見ても、出てきません。
患者「かぜ薬飲むと胃が悪くなるんで、胃薬ください」
医師「かぜ処方は抗生物質必須。胃が荒れるから胃薬。
そういえば、新しい胃薬出てたからソレ出すか、強力なPPI(胃酸を抑える)か、これがいいや」
…こんな会話が蔓延しているのが現状です。
これでは医療費が高くなり、有病率が増えるのは当たり前です。
かぜ薬で悪くなるのは胃ではなくて、腸。
「だってココって胃でしょ、ミゾオチ…」…いやいや、そこには横行結腸がしっかり来てますから。
「胃が悪い、でも、食欲はあるよ」… この場合、悪い場所は高い確率で「腸」です。
結構、オイシャサンも知らないんだなぁ、と思うことしきり。
「上部消化管症状」ということで、胃腸科のセンセイもしっかり欺されてしまっているようです。
「胃らヘンが変(最近の人、こんな言い方しますね)」なんていう患者さんの訴えをそのまま受け取る。
「上部消化管症状があり、内視鏡検査で異常がない病態」ということでナニヤラ病名をつけておられる。
本当に多いんです、こういうパターン。