風邪、インフルエンザ、花粉症、アレルギー疾患、ノロウイルス、肌トラブル、自己免疫疾患、炎症性腸疾患。
これらの病気は、腸内環境改善さえすれば、かなりの確率で、軽くなるか起こりにくくなると思います。
しかし、残念ながら、まだ信頼できるデータは実はありません。
というのも、人間はモルモットやマウスと違うから。
食事が個人個人で大きく違うため、「同一の集団」として扱うことができないからです。
『信頼できるエビデンス』として医学界では多くの文献があります。
これらの最大かつ不可欠な欠点として、被験者の食事の条件を均一化できないことがあります。
また、病気にならないための条件…『免疫』を最も左右する腸内環境を同一にできないことも欠点でしょう。
腸内環境が異なる例を何万人集めようが、病気のどうたらこうたらを『単なる数字』で比べられない。
診察室でよくそう思います。
全ての人の病気にならない力を等しく【10】と仮定する…こんなことはできないはずなのです。
【50】の人がいる一方で、【1】や【5】の方もおられるはずなのです。
それが事実なのに、全てを【10】で計算したデータが絶対に正しいと言い切れるでしょうか?
信頼できる医学文献を元にした医療を提唱した方ですら、その信頼度は6~7割と喝破されています。
その理由のひとつには個人の免疫力の差の存在があったはずです。
文献の貴重なデータをリスペクトする。
目の前にいる患者さんの腸内環境を、肌やニオイなどからできる範囲で診断する。
その双方向から、『その方に合わせたテーラーメード』の診断と治療をなすべき。
ボクは医療従事者として、そう信じております。