「治る医療」、 そして 「未病」への取り組み


早いもので、胃腸科・内科医として32年目を迎えました。
詳細な問診と診察を行い、必要に応じて胃・大腸内視鏡検査を追加し、
その結果を西洋・東洋医学双方の利点を生かした処方に反映させる治療を心がけてきました。
同時に、適切な食生活指導をすることで、
その病気の再発予防とこれから起こるかもしれない疾患の予防に努めてきたつもりです。

これまでの診療で感じるのは、
現代の医学は「既に起こってしまった病気」への対応は可能ですが、
「これから起ころうとする病気」への備えが乏しい、ということです。

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一般の方も同じ印象なのかもしれません。
それを反映するかのように、
昨今、多くのサプリメントや健康食品の広告が、
新聞・雑誌・TV・インターネットなど、
様々なメディアを賑わせています。
「より若くありたい」
「今の症状を医療機関に頼らずに改善したい」
「病気に至る前に未然に防ぎたい」
…このような気持ちの方々が、
どれほど多いかの現れでしょう。
日常診療の場でも上のような質問が増えています。
そして「先生が専門の立場でどれがよいかを選んでほしい」との依頼を、
ほぼ毎日のようにいただいています。

健康とは、からだの仕組みを正常に維持していくこと、にほかなりません。
30兆個とも言われる全身の細胞が効率よく働き、
からだの内外から来る障害を避けるためにはどうすればよいのか。
いちばん大切なことは 毎日、口に入るものであることは言うまでもありません。

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