皮膚科でもらう薬などで、『ステロイド』というものをよく目にすると思います。
ですが正直なところ、あまりいいイメージで捉えられていないのではないでしょうか。
ステロイドは「トランプの切り札」のように、切れ味抜群。でもそれも使い方次第です。
切り札を先に使ってトランプをすれば、出だしはよくても最後は自滅…それと一緒。
ステロイドは人間の副腎で作られます。だから、毒のわけがありません。
問題は、薬として過剰に与え続けた場合に出てくるのです。
外から与えすぎると、副腎は「ヨソからもらえるなら働かなくてもいいや」とサボり始めます。
こうしているうちに、皮膚、骨、粘膜など体中の組織がもろくなって、様々な病気が頻発するのです。
先日、こんなニュースがありました。
『中国から輸入の化粧品にステロイド…緑内障など副作用の可能性』
知らないうちにステロイドを使いすぎているとしたら…怖いものです。
薬というのは、むやみやたらと使うのではなく、必要最低限を症状に合わせて細かく調節するのがミソ。
これはステロイドに限った話ではなくて、全般、そうです。
『さじ加減』という言葉がありますよね。ここで出てくる『さじ』は『薬匙』のこと。
まさに、薬の量を微調整するところからきています。
ついでに言うと、『さじを投げる』というときの『さじ』も、同じ。
薬をどう調合しても患者の治療方法が見つからず、薬匙を投げ出してしまうことから、なんですよ。
ステロイドについても、きちんと診察を受け、適切な量を使えばいいのです。
「忙しいから薬だけもらおう」…これを繰り返していたら、使いすぎてしまう可能性がありますよ。注意!